ずっとアルバイトで大丈夫?社員になると何が変わる?

オフィスで働く女性

正社員、派遣、アルバイト、パート…同じ仕事をしていても働き方は人それぞれ。アルバイトで働いている方のなかには、「就活で、やりたい仕事が見つからなかった」「面接がうまくいかなかった」「就職したけど、仕事が合わなくてやめてしまった」という方もいるでしょう。

そんな中、アルバイトから興味を持った仕事で、正社員として働きたいと思う方もいるのではないでしょうか。たとえ今に満足していても、アルバイトで長く仕事を続けられるのか、将来に不安を感じている方もいるのではないでしょうか?

正社員として働くことを考えると、アルバイトとの違いを知っておかないと、後悔することもあるかもしれません。今回は、これからの働き方に迷っている方に向けて、アルバイトと社員の違いや正社員をめざす方法についてご紹介します。ぜひ参考にして、自分に合った働き方を見つけてくださいね。

アルバイトと正社員の法律上の違い

実は、法律上「アルバイト」という区分は存在しません。厚生労働省によると、次のうちいずれかに該当する労働者が「常用労働者」と呼ばれています。

(1)期間を定めずに雇われている

(2)1か月以上の期間を定めて雇われている

(1)に該当するのが無期雇用労働者、つまり「正社員(正規雇用)」です。(2)は有期雇用で、「契約社員(非正規雇用)」はこれに該当します。契約社員は、パートナー社員、サポート社員、エリア社員など企業や事業所によって、さまざまな呼び方があります。

また常用労働者のうち、次のいずれかに該当する労働者を「短時間労働者/パートタイム労働者(非正規雇用)」といいます。

(1)1日の所定労働時間が一般の労働者よりも短い。

(2)1日の所定労働時間が一般の労働者と同じで、1週の所定労働日数が一般の労働者よりも少ない

(1)は1日の所定労働時間が8時間なら、1日4時間など短時間で働く労働者のこと。(2)は、1日8時間勤務ではあっても、週5日より少ない日数で働く労働者のことです。この2つを合わせて「短時間労働者」としており、アルバイトやパートはこの「短時間労働者」になります。

アルバイトと正社員の違い

それでは、具体的にアルバイトと社員の違いはどこにあるのか詳しく見ていきましょう。

・雇用形態・契約期間

アルバイトも正社員も、就業先の企業に直接雇用される「直接雇用」という点は同じです。ただし、正社員は雇用に期限がない「無期雇用」。アルバイトは雇用期間が決まっている「有期雇用」となり、1ヵ月・3ヵ月・半年などの短期契約が一般的です。

有期雇用の場合、事前の確認・合意を経て労働契約書/雇用契約書を作成します。契約期間満了時に、企業と労働者が更新するかどうかを都度決定します。短期アルバイトや繁忙期のときだけ働く場合は、1日から数週間というケースもあります。

・給与形態

支払い元は、直接雇用の場合、雇用主である就業先から直接給与が支払われます。

正社員の場合は毎月一定の給与が支払われる「月給制」や、能力や業績などが加味され1年単位で給与が決められる「年俸制」などが一般的です。

一方、時給制が多いアルバイトは「時給×働いた時間」が給与として支払われます。

・勤務形態

正社員はフルタイム勤務が一般的です。就業先で勤務時間が定められていることが多いものの、法的には1日8時間、週40時間(週5日)勤務が基本です。休日は固定で、夏休みなどの長期休暇が設定されていることも多く、年間の休日数は決まっています。休日出勤がある場合は、代休を取ることができたり休日手当が支給されたりします。

アルバイトは基本的にシフト制で、休みたい日の希望を申請します。アルバイトでも有給休暇を取得できますが、「雇用開始日から6ヵ月以上継続して勤務していること」「所定労働日の8割以上出勤していること」という条件を満たす必要があります。

・福利厚生/有給/産休・育休/扶養控除

雇用先独自の福利厚生は就業規則によりさまざまです。対象者や条件の制約もありますが、一定条件を満たせばアルバイトも利用できる場合もあります。住宅手当、研修の参加、会社が保有する保養所や各種施設の使用は、正社員に限定されるところもあります。

一方で、有給休暇、産前・産後・育児休業は一定条件を満たせば雇用形態に関わらず取得できますが、産前・産後休業は条件の制限はありません。また、年収が一定額以下であれば、雇用形態に関わらず、税制上の扶養控除を利用できます。16歳以上は親などの扶養者が扶養控除の対象に。配偶者がいる場合は配偶者が配偶者控除/配偶者特別控除の対象になります。

・社会保険/雇用保険/介護保険

正社員は加入するのが基本です。アルバイトの場合でも、一定の勤務条件に該当する場合は社会保険に加入する必要があります。現在は法改正が議論されており、今後は条件が変わる可能性があるため注目しておきましょう。また、介護保険は40歳以上の加入が原則となっています。

・交通費/残業代

交通費や通勤費の支給は、企業や事業所の就業規則により異なります。ただし、雇用形態に関わらず同一の仕事をする労働者には同一の賃金を支払う「同一労働同一賃金」の観点から、支払われる場合は、雇用形態を問わずに支払われる場合がほとんどです。残業代は雇用形態を問わず支払われます。

このように、正社員・アルバイト問わず適用されるものもあれば、正社員限定のメリット、アルバイトならではのメリットがあります。それぞれのメリット・デメリットをまとめてみましょう。

アルバイトで働くメリット

提出した希望をもとにシフトが組まれるため、基本的に自分の希望どおりに働けることができるのが最大の魅力。自分の趣味や夢、家庭の事情を優先しながら働くことができます。短期の求人も多く、責任の重い仕事を任されることがないため、転職しやすいのもメリットといえるでしょう。定期的に職場を変わって、さまざまな業種や職場を経験することで、スキルアップにもなります。

アルバイトで働くデメリット

シフト制なので、働いた分しか給与が支払われません。体調不良などで仕事を休むと収入が減ります。また、年末年始など働く月によって勤務日数が少なくなるなど、収入額が不安定です。また、正社員と比べると年収は低く、ボーナスや昇給はありません。雇用は正社員、契約社員、アルバイトの順で守られるため、アルバイトは業績悪化などで最初に解雇される可能性が高く、雇用は不安定です。

正社員で働くメリット

月給制や年俸制の正社員は、収入も高く安定しています。長期雇用が前提となっているため、解雇・失業の可能性も低く、社会的信用も高いことがメリットです。教育制度や企業独自の福利厚生も充実している場合が多く、社会保険も完備されています。昇給やキャリアアップも見込め、退職金が出る企業が多いのも魅力です。

正社員で働くデメリット

収入や雇用面で安定している一方で、業務の幅が広く責任が重い仕事を任される可能性があります。基本的にはフルタイム勤務で、自由度は高いとはいえません。また、転居をともなう異動や希望しない異動、長期出張などがあり、雇用先の人事には基本的に従わなければなりません。残業代は支払われますが、意にそぐわない業務や残業を断りづらいという声もあります。

アルバイトから正社員になるメリット

アルバイトから正社員にステップアップすると、給与や雇用の安定だけでなく、嬉しいメリットがあります。正社員には昇給・昇格のチャンスが用意されているのが一般的です。学校を卒業したばかりの頃は、給与や待遇でそれほど差を感じないかもしれませんが、30代を迎えるころには、その差が広がっていることに気づくかもしれません。

さらに正社員として働く場合、退職金が支払われる企業も多くあります。これにより、生涯賃金を比較すると大きな違いが出てきます。正社員なら安定して働き続けることができるため、アルバイトのように将来に不安を抱える心配も少なくなります。

アルバイトから正社員になる方法

それでは、アルバイトから正社員になるにはどうしたらよいのでしょうか。ここからはアルバイトから正社員をめざす方法を紹介します。

・正社員登用制度を活用しよう!

正社員登用制度とは、主にパートやアルバイト、契約社員などの「非正規雇用」の労働者を「正規雇用」へと雇用転換するための制度のことです。ただしこれは法律で義務付けられているわけではないはないため、すべての企業にあるわけではありません。また各企業によって基準が異なるので、日頃の働き方を重視するところもあれば、筆記試験や面接を行う場もあります。

もし今のアルバイト先で正社員になりたいと思っている場合は、まずはその企業に正社員登用制度があるかを確認してみましょう。また、制度があっても実績がない場合もあるので、しっかりと情報をチェックしておくことが大切です。求人情報に制度が書かれていても、必ずしも正社員登用が保証されるわけではないので注意が必要です。

・転職サイトやハローワークで探す

正社員の求人を探すなら、転職サイトやハローワークを活用するという方法もあります。転職サイトは、さまざまな求人情報を簡単に検索できる便利なサービス。自分の希望にあった仕事を見つけやすいのが特徴です。一方でハローワークは、厚生労働省が運営する公共職業安定所で、職業相談や求人情報の提供、さらには職業訓練なども行っています。どちらもインターネットで手軽に求人検索ができます。

・転職エージェントに登録する

転職活動をサポートし、企業と求職者をマッチングしてくれるのが転職エージェントです。登録すると、アドバイザーが自分の希望の求人を探してくれたり、アドバイスしてくれたりします。アルバイトで経験している職種なら、転職の際にアピールする方法について教えてもらうことができ、未経験職種にチャレンジしたい場合は未経験歓迎の求人を探してもらえます。

アルバイトから正社員になれる人の5つの特徴

企業が正社員として採用したいと思う人材であれば、アルバイトから正社員になれる可能性も高まります。では、どんな人材が求められるのでしょうか。

・期待以上の成果を出せる

企業が正社員に求めるのは、長期的に安定した業績を上げて、会社に貢献してくれること。アルバイトから正社員にステップアップするには、社員と同等の成果や業績を示すことが大切です。期待以上の成果を出してきた経験や、今後そうできるという自信がる人は、正社員として採用されるチャンスが高まります。ただし、アルバイトの業務は限られるので、直接的な成果を示すことが難しい場合があります。その場合は、業務以外の面での自身の努力や成長をアピールするとよいでしょう。チームのサポートや改善提案、新しいアイデアの提案など、積極的に行動している姿を見せることで、「この人は将来の正社員として活躍できる」と思われる可能性があります。

・周りから信頼される存在になる

社会人として大切なのは、周りからの信頼を得ること。遅刻や欠勤がない、ミスが少ないことは信頼感を高める基本です。そのほかにも「周りに配慮できる」「報告・連絡・相談(報連相)がしっかりできる」姿勢も重要です。周囲の社員からの信頼されることで、安心して仕事を任せてもらえるようになります。

・コミュニケーション力が高い

正社員を目指すなら、コミュニケーション力は非常に重要なポイントです。多くの企業が正社員採用の際、このスキルを重要視しています。仕事をしていく中で、職場の人間関係に関する悩みは、多くの人が抱えるものですが、コミュニケーション力が高ければ、円滑な人間関係を築くことができます。

・専門的なスキルや業務上必要な資格を持っている

専門的なスキルやノウハウが必要な仕事なら、資格・スキルがあれば有利になります。保有者が少ない資格や特殊な業務の経験も、大きな強みとなります。

・アルバイトとして勤続期間が長い

アルバイトとして長く働き続けて、さまざまな経験を積んでいる人も評価が高くなります。勤続期間が長ければ、業務に対するスキルや理解度が上がります。求人の条件に合う即戦力と見なされることもあり、正社員として採用されるチャンスが高まります。

契約社員から正社員をめざす

アルバイトから正社員をめざす道があるとはいえ、正社員のハードルは高いものです。また、アルバイトからいきなり正社員として働くことに、不安も感じる方もいるでしょう。

アルバイトから一気に正社員は難しそうと感じる方は、契約社員からスタートして経験を積み、正社員をめざすという方法もあります。正社員と同じ直接雇用ですが、契約期間が決まっている契約社員なら、自分が正社員としてやっていけるかを見極める良い機会ともなります。

コンタクトセンターでキャリアアップして正社員をめざそう

トランスコスモスが運営するコンタクトセンターは、お客様企業の問い合わせ窓口として、消費者の方々の困りごとを解決するサポートを行っています。入社前の研修が充実しており、就業してからのサポートも手厚いので、未経験からスタートして活躍しているメンバー多いのも特徴のひとつです。

正社員登用制度もありますので、「自分に合った仕事なのか」「将来につながるのか」など、じっくり見極めてから正社員にチャレンジすることもできます。

残業も少なく、希望に合った働き方ができるので、「ワークライフバランスを取りやすい」という声が多い職場でもあります。アルバイトとして働き続けることに迷いがある方、今とは違う働き方をしたい方、コールセンター・コンタクトセンターの仕事に興味がある方は、コンタクトセンターの総合情報サイト「トラこと」で情報収集してみてください。

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